

9月の花
9月前半は残暑が厳しい時期ですが、花市場では秋の花々が出回っています。秋めいたニュアンスを表現できる葉物やユニークな実物なども豊富に揃います。周年出回る花の中から、主役になるお花を選び、オータムカラーの草花や葉物を合わせると素敵です。


重陽の節句(9月9日)
中国で縁起の良い数字とさえれる「9」が重なる9月9日は重陽の節句の日です。菊の節句とも呼ばれ、菊を飾り、菊酒を飲んだり栗ご飯を食べて無病息災と長寿を願います。



お月見
旧暦の8月15日(十五夜)と9月13日(十三夜)に月をめでる習慣があります。旧暦は、月の満ち欠けで日付を決めるもので、現代とは異なり毎年日にちが変わります。2021年の十五夜(中秋の名月)は9月21日です。
十五夜(中秋の名月)にはススキを飾り、月見団子やサトイモなどの農作物を備えて月をめでます。
「ススキ」は花屋さんで購入することもできますので、ぜひ今年の十五夜にはディスプレイをしてみてください。


ア スター:★
周年出回りますが、多く出回るのは夏です。ギリシャ語の「星」が名前の由来で、たくさんの色と咲き方があります。花つきも良く丈夫なお花です。

ケイトウ:★
毛糸やニットのような花の質感は温かみがあり、枝ものや実物と合わせると、秋らしい雰囲気を演出する事ができます。深みのある秋色のイメージが強いケイトウですが、最近は、ミルキーグリーンや、淡いイエロー、ピンクなど、他のお花とあわせやすい品種が増えて、アレンジの幅が広がりました。秋が旬のお花ですが、7月から11月くらいまで市場に出回っています。大変花持ちがよいお花でドライフラワーにもなります。お花の形状は、羽毛のようであったり、鶏のトサカのようであったりと様々です。

ワレモコウ:★
秋の訪れを告げる野花を代表するお花です。たくさんの枝分かれした細い茎の先端に2-3cmの小豆色の花穂をつけます。秋のシックなフラワーアレンジメントのアクセントにおすすめのお花です。

ワックスフラワー:★
蝋(ワックス)の 様な質感の小花で、柔らかなグリーンの針葉が特徴で、また丸い蕾も可愛らしいお花です。
ほとんどがオーストラリアからの輸入になりますが、国産も流通していて周年出回ります。品種によっては甘い柑橘系の香りもしますので、飾る場所に注意が必要です。

リンドウ:★
リンドウは古くから親しまれている日本原産の植物です。秋を代表するお花ですが、8月後半から出回り始めます。お盆やお彼岸に供えられるイメージが強いのですが、品種改良が進み様々な色や品種が出回っています。切花には少ない「ブルー」を代表する花の一つで 、縦長の茎に沿って葉と花が付き、そのままの長さを活かしたり、切り分けしてアレンジメントに入れるのもおすすめです。花持ちはとても良く2週間ほどもちます。

アフリカンマリーゴールド:★
明るくビビットな色が魅力的です。まん丸な形も可愛らしく丈夫なお花です。5月ごろから出回りますが、7〜10月が旬のお花です。

ブバルディア:★
4つの花弁を持つ、清楚で可愛らしい小花です。ふっくらとしたスクエア型のフォルムの蕾も特徴的でアレンジメントのアクセントになります。デリケートな花なので、低温に弱く、水が上がりにくいお花です。きちんと吸水が出来るようこまめに切り口を新しくし、エアコンの直風が当たらない場所に飾るなど丁寧な管理が必要です。4-9月に多く出回ります。

コスモス:★
秋の代表的なお花であり、地植えや鉢物のイメージが強いコスモスですが、切り花としても夏から秋に市場に出回ります。季節感を出したいアレンジメントなどにおすすめのお花です。お花の色は、白やピンクの濃淡の他に、キバナコスモスやチョコレートコスモスといった黄色や茶色があります。

ダリア:★
大きく華やかに咲く花の代表格で、色や花形も豊富なことから、非常に人気の高いお花です。秋に咲く花として有名ですが、近年では一年を通して様々なダリアが市場に出回っています。花保ちが良くないため、ウェディングやイベントなど短い時間だけの装花に向いています。ダリアを生けるときには、必要のない葉はなるべく取り除き、水をしっかりと吸水できるように深さのある水に生け、花保ちを良くするためのスプレーをかけるなどの配慮が必要です。