桜:★
花市場での流通は、4月の1週目でほぼ終わりです。4月のピンク系の桜は「八重桜」が中心になります。真っ白な花が美しくほのかに香る「大島桜」もお勧めです。
桜は1月から4月にかけて、啓翁桜、山桜、彼岸桜、、河津桜、八重桜など様々種類が出回ります。そして種類によって、ピンクの色味や花の大きさ、枝の質感に違いがあります。詳しくは「桜の装花」のページでもご紹介しておりますのでご覧ください。
ニゲラ:★
ホワイトからブルーにかけてのグラデーションが美しい草花です。細い葉も特徴的で、野の草を摘み取ったような花束を作りたい時などにおすすめしたいお花です。花びらに見える部分は萼で、それが散った後にできる実は可愛らしく、ドライフラワーとしても人気があります。4月から5月にかけてが最旬のお花です。
リューココリネ:★★★
繊細でしなやかな茎の先に、透明感のある星型の小花を5輪程付けるお花です。独特な香りを持ち、品種によっては甘い香りからスパイシーな香りを楽しめます。軽やかな動きを出したり、メインのお花を引き立てる役割で使用するのがおすすめです。先に咲いた花が終わっても、つぼみも咲いていくので1週間程度は楽しんでいただく事できます。2月から5月に出回ります。
ビバーナムスノーボール:★
小花がボール状に咲くお花です。茶色い枝からグリーンの茎が伸び、花と葉がついている形状です。アジサイに似ていますが、全く異なる種類のお花です。冬には輸入のビバーナムが切花市場に出回り始め、4〜5月には国産のビバーナムが旬を迎えます。ライトグリーンの色合いがとても春らしく、どんな植物にも合わせやすいお花です。
カラー:★
美しく長い茎とクレープを巻き込んだような独特な形の苞がシャープな印象を与えます。全長80cm-100cmほどの長さがある種類や、50cmほどの長さで花形の美しい種類があります。カラー1種類だけを束ねた花束や、カラー1種類だけを飾ったディスプレイなど、シンプルで上質な雰囲気を演出したい時に最適のお花です。種類により旬の季節は異なりますが、1月〜4月前半位までが美しい時期です。
スカビオサ:★
まっすぐ伸びた茎に3〜5cmほどの花を咲かせます。中央が半球状に盛り上がって咲くものや、ポンポンに咲くもの、周りの花弁がレースのように咲くものなどあります。自然な雰囲気のある花なので、野に咲く花を摘み取ったようなイメージのアレンジメントやブーケに最適です。9月〜5月下旬位まで出回ります。色が豊富で、グリーンや紫、深紅、パステルカラーなど様々です。
カーネーション:★
丈夫で長持ちし、種類も豊富なため、フラワーギフトに人気の花です。透け感のない、厚みのある花びらで、どこかポップなイメージがあるお花ですが、最近は流行にあわせてシックな色の品種も増えました。お店などで7-10日長く飾りたい時や、長く楽しんで頂きたいフラワーアレンジメントにおすすめのお花です。周年出回りますが、最盛期は3-5月です。
フランネルフラワー:★
手触りが毛織物の”フランネル”の質感に似ていることから名付けられたお花です。花径はおよそ3−5cmほどになり、
花弁に見える部分は葉が変形した苞(ホウ)と呼ばれるもので、中央の円形部分がお花です。フェルトの様な温かみのある質感は、ナチュラルで優しい雰囲気でウエディングブーケにも人気です。また、バスケットアレンジメントにもおすすめのお花です。4-6 月 9-11月に出回ります。
オーニソガラム:★
オーニソガラムの品種はいくつかあり、花の咲き方も様々。写真は、サンデルシーという品種で、長くまっすぐに伸びた茎はスタイリッシュな雰囲気でディスプレイとしても映えます。雌しべが黒褐色の白い小花が、外周から花芯に向かって咲き始めます。白い花弁、黒い雌しべのコントラストがとてもユニークなお花です。花持ちがとても良く、10-14日間ほどもちます。
アリストロメリア:★
百合の様なシルエットの可憐なお花が、1茎につき複数輪、茎を軸に外側に咲きます。多品種でカラーも豊富な花で、ボリュームがあります。1番目の花が終わると、2番目の花が咲き、長く楽しんでいただくことができます。
周年出回りますが、4-6月ごろが旬で価格も手ごろです。
ライラック:★★
欧米で大変人気のあるライラック。2月頃からオランダから輸入されるライラックが出回り、4月〜5月頃に国産のものが出回ります。旬の季節が短く、高価な花ですが、とても良い香りのするお花で、花姿や色合いは他の花にはない上品な美しさをもち、見る人を惹きつけます。小さい花が穂のようになって咲きます。
クリスマスローズ:★
うつむいたように咲く可憐なクリスマスローズ。種類も豊富で、一重咲きのものから八重咲きのものまで、さまざまです。
色合いもシックでニュアンス的なカラーが多く、アレンジメントやブーケを大人っぽい印象にしてくれます。だんだんと出回り時期が長くなり、12月から4月ごろまで出回ります。
マーガレット:★
純白の花弁に黄色い花芯の、愛らしい花姿が人気の花です。花名はギリシャ語の「真珠」がもとになっています。花は5cm程で、今はピンクの花弁のものもありますが、白いマーガレットは不動の人気です。3月から5月が旬のお花ですが、10月前後の秋の時期にも少量出回ります。
カンパニュラ:★
ベル型のホワイトや淡いピンク、パープルの花をたくさんつけるボリュームのあるお花です。5-6月の短い時期に出回りますが、6月後半にはあまり良い状態ではないかもしれません。お花は、茎の下から上にむかって徐々に開花し7日から10日ほどもちます。季節の雰囲気を感じさせてくれるお花です。
デルフィニウム:★
ブルーの花の代表であるデルフィニウム。デルフィニウムは長い花穂が華やかなエラータム系と、枝分かれした茎に小花をちらちらと咲かせるシネンセ系、さらに中間のタイプであるベラドンナ系があります。きちんと吸水させることが重要で、エアコンの直風にあたるなど厳しい環境下ではすぐに萎れてしまいます。4月〜6月が旬の花ですが、切花では通年出回っています。
マトリカリア:★
小菊のようなかわらしく小さな花をたくさん咲かせます。ガーデンを思わせるウェディング装花やブーケに人気のお花です。国産のマトリカリアは,3~7月頃の出回りで、それ以外の時期は輸入のお花があるため、ほぼ周年入手することが可能です。充分な給水ができなくなると、すぐにしおれてしまいます。長時間持ち歩くブーケには向きません。薬用のハーブとして古くから利用されていますが、カモミールとは異なる品種のお花です。
シャクヤク:★★
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合のよう」と言われるほど、高貴でエレガントな花を咲かせます。ウェディングや会場装花、フラワーギフトなど、様々なシーンで人気のお花ですが、国産は4月後半から6月上旬の限られた時期にしか出回りません。 堅いつぼみのものを仕入れ、生花店で3−5日間かけて咲かせます。咲いてからの花持ちは長くないため、美しく開花したシャクヤクをオーダーしたい場合は、早めのオーダーが必要になります。白やピンクがほとんんどで、花径の大きさは
15~20cm程です。香水の原料にもなる花で、よい香りがします。
スズラン:★★★
爽やかな甘い香りで小さな可憐な白い花が咲きます。フランスの風習で5月1日は「スズラン(ミュゲー)の祭日」でこの日スズランを贈る人に幸福が訪れると言われています。4月頃に出回りますが、日本で切花として生産している産地が少なく、また、出回る時期が毎年僅かにずれるので注意が必要です。茎が短いため、小ぶりなアレンジやブーケに適しています。
テッセン:★
つる性の植物で、細く美しい茎の先端に可憐な花を咲かせます。動きを感じさせる曲線、はかなげな雰囲気、白や紫といった控えめな色合いには「和」のイメージがあります。5-6が旬のお花です。中国の野山に自生していた原種で、花弁が6枚のものが「テッセン」です。日本に自生していた花弁が8枚の「カザグルマ」とテッセンを交配して出来たお花が「クレマチス」です。
エピデンドラム:★
カラフルで発色の良いラン科のお花。すらりと伸びた茎の先端に、小花がボール状に咲きます。花持ちは大変良く、飾る場所を選びません。肉厚の葉は茎の下の方にあり、その形状はユニークでディスプレイにおすすめのお花です。3-5月に多く出回ります。
ハナミズキ:★
北アメリカ原産で、アメリカを代表する花木の一つです。
ワシントン市に桜(ソメイヨシノ)を贈った返礼品として日本にやってきました。
花に見える部分は、苞(ほう)と呼ばれ、中央部のグリーンが小さな花の集合体になります。
ボリュームが出ますので高さのある空間にディスプレイとして飾るのがオススメです。
ガーベラ:★
元気で明るいイメージのお花といえばガーベラではないでしょうか。すっと長く伸びた茎に太陽のような花を咲かせます。近年では品種改良が進み、直径が10センチほどの大輪やその半分ほどの大きさのミニガーベラ、様々な色味があります。咲き方も、八重咲き、花弁がカールしながら咲くもの、花弁が糸のように細いもの、マリモそっくりの形状のまるいものなど、日本だけでも500種類ほどあります。4月が旬ですが、通年安定して出回ります。
4月の花
お庭では春の花々が咲いている時期なのですが、チューリップやラナンキュラスなど春の切花は4月に入ると急に出回りが少なくなります。代わりにニゲラ、ヤグルマソウ、スカビオサなどの草花が揃いはじめます。バラ、トルコキキョウ、アリストロメリアなどは比較的安価に揃います。
花木はハナミズキやツツジ、オオデマリなどが美しく、新緑の枝ものの出周りがだんだんと増えます。
4月は上旬と下旬で出回る花の種類が大きく変わります。4月上旬までは入手できた春のお花は名残惜しくも姿を消してしまい、4月後半にはシャクヤクやテッセン、香りの良いスズランなど、次の季節の花々の出回りが始まります。